さて、旅の最終日。京都から東京に帰る途中に、愛知県犬山市の明治村に来ました。 閉館まであまり時間がなくあわただしかったですが、なんとか一周しました。 まずは入るとすぐに、フランクロイドライト設計の帝国ホテルが見えてきます。 |
玄関の一部しかないのがやはりさびしい気分になります。
なぜこの世界的建築遺産がこのような姿になってしまったのか考えさせられますね。
玄関ホールです。
やや病的ともいえる彫刻の数々です。
ライトは何を思っていたんでしょう?
左;なんのイメージなんでしょうか?
小学生がたくさん訪れていましたが何か感じとってくれたかな?
前橋監獄雑居房です。
刑務所なんですが、その木組のストイックな意匠がいいですね。
下;天童眼鏡橋です。
この建物はその規模においてもひときわ迫力がありました。
日本の木造建築のすばらしさを改めて感じさせてくれます。
内部は展示室になっています。
上;建物の図面です。
ほんとに迫力のある建物だし、デザインも今に通じるものがあります。
この時代の建物ってすごいですね。欧米に必死に追い着こうとしていた当時の気概を感じます。
聖ザビエル天主堂
外観からアッシジの聖堂を思い出しました。
内部の木造でつくられたリブボールト屋根の雰囲気もいいですね。
半田東湯。
左;小泉八雲の避暑の家。
ここでは側面が下見板張りではなく縦張りでした。
縦張りの板を押さえ縁で留めています。
上;右は宇治山田郵便局舎
左、下;鉄道寮新橋工場
中の機械群も当時をしのばせます。
左;歩兵隊第6連隊兵舎内部
下;全体配置図(当時)
上、左、下;名古屋衛戍病院。
ハワイ移民集会所。
ブラジル移民住宅。
左;神戸山手西洋人住居
品川灯台
上、左;茶室「亦楽庵」。
上、左、下;西園寺公望別邸。
上、左、下;幸田露伴住宅
芝川又衛門邸。
北里研究所本館。
上;右、安田銀行会津支店
上;京都中井酒造
左;東松家住宅
東山梨郡役所。
上;三重県庁舎
左;大井牛肉店
左;三重県尋常師範学校蔵持小学校。
上、左;近衛局本部付属舎
左;学習院長官舎。
森鴎外、夏目漱石住宅。
左、下;宮津裁判所法廷。
たしかに明治、大正、昭和期の各地で存続が危機に瀕した建物群を移築によって解体から救ってくれた功績は多大なものがあります。
同時にどうしてこのような建築的価値の高いものを各地で壊そうとしてしまったかという日本人の建物への価値観への疑問も持ちます。
あとは今回、各地で現実に生きている古建築の奮闘を見てきたので、
完璧な展示館としてのみ残っているさまはややさびしさも感じます。
もちろんこの努力はさらに続けてほしいと切に望みますが。